- 最終更新
- 2026年10月31日(初回公開 2026年10月30日)
- 情報確認日
- 2026年10月30日時点の公表資料で確認(テスラ公式(仕様書・Powerwallページ・サポート・取扱説明書)、SII、クール・ネット東京(手引き・よくある質問ver.1.2)、東京消防庁・総務省消防庁の公表資料)
- 執筆
- えねっとハウス イメージキャラクター えねるん
- 監修
- えねっとハウス(サステナブリッジ合同会社)
この記事の答え
テスラのPowerwall 3を2台つけると、使える容量は27kWh(13.5kWh×2台)です。東京都の補助は、SII登録の14.4kWh×2台×10万円+DR実証10万円で298万円。税抜298万円の見積りなら、実質負担は消費税分の29.8万円です(DR実証への参加と交付決定が前提)。
- 2台=電池2台・パワコン2台。停電時に家を電力網から切り離す切替は1か所で済みます
- 都の補助は税抜の対象経費が上限。消費税分と、税抜298万円を超えた分は自己負担です。DR実証に参加しないと上限は120万円で、差は178万円です
- 日本では壁掛けできず、架台に固定して床に置きます。2台で幅1.2m強・260kg。消防署への届出は2台でも要りません
Powerwall 3を2台つけるとどうなる?仕組みは「電池2台・パワコン2台・切替1か所」

Powerwall 3は、1台の中に電池と太陽光用のパワコン(直流の電気を家で使える交流に変える機器)が入った蓄電池です。2台なら電池もパワコンも2台ずつですが、停電を見張って家を電力網から切り離す「Backup Gateway 2」の切替は1か所で済みます。以前、都内で増えたファーウェイの蓄電池を2台つける形と同じ考え方です。
太陽光の入力は1台ごとにあり(最大20kW・MPPT 3つ)、どの回路をどちらにつなぐかは現地で決めます。台数は最大4台(54kWh)まで横並びで増やせます。ネットで見る「縦に3台、横に10台」は、前のPowerwall 2の話です。
仕様書には「日本国内での設置台数はテスラと確認する」という注記もあります。製品そのものの仕様や停電時の動きは、Powerwall 3の総合解説にまとめています。
1台と2台の比較:容量・補助金・実質負担・置き場所

容量は13.5kWh増えますが、実質負担の差は約3.4万円にとどまります。そのほかの違いは次のとおりです。
| 項目 | 1台 | 2台 |
|---|---|---|
| 補助の計算に使う容量(SII) | 14.4kWh | 28.8kWh |
| 都の補助(DR実証に参加しない) | 120万円(上限) | 120万円(上限) |
| 停電時の1台あたりの出力 | 最大9.69kW | 1台あたり最大9.69kW×2台(合計の公式な数字はなし) |
| 置き場所の幅・重さ | 609mm・130kg | 1,218mm+両側のすき間・260kg |
| 消防署への届出 | 不要(20kWh以下) | 不要(1台ごとに判断) |
出典:テスラ Powerwall 3 仕様書、SII 蓄電システム登録済製品一覧(令和8年度)、クール・ネット東京「令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業」(2026年10月29日確認)
2台の停電時の合計出力として「19.38kW」という数字を見かけますが、テスラの日本語の資料には載っていません。
東京都の補助は2台で298万円:計算のしかた

都の補助は、蓄電容量1kWhあたり10万円です。容量はカタログ値ではなく、SII(環境共創イニシアチブ)に登録された値を使い、Powerwall 3は1台14.4kWhです。DR実証の上乗せ10万円は、台数では増えません。
DR実証は、アグリゲーター(電力の需給を調整する事業者)が蓄電池の充放電を遠隔で調整するしくみです。Powerwall 3は都のDR実証ポータルの対象機器リストに載っていて、追加のIoT機器は要りません。参加するには販売事業者リストに載った業者から買う必要があり、えねっとハウスは登録済みです。
国のDR補助金(SIIの事業)は2026年5月29日に受付を終えており、都のDR実証とは別の制度です。
2台とも「パワコンを使っている」ことが補助の条件
都のよくある質問では、2台のうち片方のパワコンを使わない配線にすると、その1台分は補助の対象外です。Powerwall 3は2台とも電池とパワコンを使う配線にします。3台以上は、申請のときに結線図の提出も求められます。
契約の前に事前申込、実績報告の前にDR実証の契約
事前申込は契約の前に、DR実証の契約は工事後の交付申請兼実績報告の前までに結びます。実績報告の受付後に「参加する」へは変えられません。補助の全体像は東京都の蓄電池補助金の記事で説明しています。
なぜ税抜298万円なのか:補助を使い切る価格の考え方

補助は税抜の対象経費が上限なので、税抜298万円の見積りでちょうど使い切れます。それより高いと、超えた分がそのまま負担に加わります。見積りは税込ではなく、税抜の総額で比べてください。
えねっとハウスでは、Powerwall 3の2台を工事費込み税抜298万円(税込327.8万円)でご提案しており、おすすめもこの2台の構成です。都の補助298万円の交付決定とDR実証への参加が前提です。詳しい条件はPowerwall 3のご案内ページに載せています。
モデル試算:2台の実質負担と電気代の効果
モデル試算:東京都・太陽光のある戸建て・Powerwall 3を2台(DR実証に参加)
- 設備
- Powerwall 3 2台(実効27kWh・SII登録28.8kWh)
- 設置費用
- 工事費込み税抜298万円(税込327.8万円)
- 前提
- 都の事前申込のあと契約、DR実証に参加、交付決定
- 都の補助金
- 298万円
- 実質負担
- 29.8万円
※DR実証に参加しない場合は補助120万円で、実質負担は207.8万円です。区市町村の補助は含めていません。

電気代の効果は、昼に余る太陽光をどれだけ夜に回せるかで決まります。2台目の容量が効くのは、昼に16kWh以上余り、夜もそれだけ使う家です。
太陽光が小さい家では、2台目は主に停電への備えと補助の使い切りに役立ちます。売電期間中の家は、ためて使う得が小さくなります。後付けの考え方はテスラ蓄電池の後付けの記事で説明しています。
停電のとき2台はどう動く?使える時間の目安

停電を検知すると、Backup Gateway 2が家を電力網から切り離し、数秒で2台の電池からの給電に切り替わります。Powerwall 3とつながった太陽光は、停電中も発電して電池を充電できます。
「2台で一般家庭の2日分」という説明も見かけますが、冷蔵庫や照明が中心なら2日以上、エアコンやIHを使い続けると半日ほどです。同時に使える量はBackup Gateway 2(電流定格80A)や分電盤・配線でも決まるため、2台で倍とは言い切れません。
2台で増える条件:置き場所・重さ・分電盤(消防署への届出は不要)

図の幅・奥行き・重さのほかに、次の点を現地で確かめます。
| 確かめること | 2台のときの内容 |
|---|---|
| 通路と搬入 | 建物脇の通路に、1.2m以上の長さがまっすぐ取れるか。搬入の経路も測ります |
| Backup Gateway 2 | 本体とは別に、切替の機器(584×380×127mm・11.4kg)を壁に取り付ける場所 |
| 分電盤・配線 | 家全体に送る配線にするか、分電盤の交換が要るか |
| 水・熱・音 | 雨どい・蛇口の下や水没のおそれがある場所は避けます。音は標準で50dB(A)未満です |
出典:テスラ Powerwall 3 仕様書、テスラ サポート「設置プロセス」(2026年10月29日確認)。通路と搬入は、えねっとハウスの現地調査の確認項目です
2台でも消防署への届出は要らない:東京都の火災予防条例の決まり
東京都の火災予防条例で消防署への届出が要るのは、蓄電池1ユニット(1台)あたりの容量が20kWhを超える場合です。複数台の合計ではありません。容量は、実際に使える量ではなく電池の定格から計算します。
国の消防庁の通知でも、一定の安全規格(JIS C 4412やIEC 62933-5-2など)に合う箱型の蓄電池を複数台つなぐ場合は、1台(1箱)ごとに判断するとしています。Powerwall 3は1台が20kWh以下なので、2台つけてもそれぞれ20kWh以下で、届出は要りません。
「2台以上は届出が必要」という説明は、Powerwall 3には当たりません。えねっとハウスでは、機種と台数ごとに確かめてからご提案しています。
出典:東京消防庁「火災予防条例の一部を改正する条例 制定・改廃の概要」、東京消防庁「電気設備設置(変更)届出書」、消防庁「蓄電池設備を複数台接続して設置する場合の取扱いについて」、消防庁「改正火災予防条例(例)の運用等について」別紙1(2026年10月29日確認)
2台のメリットと注意点

最大4台まで増やせることも利点です。テスラの蓄電池全体の不安(価格・保証・買い方など)は、テスラ蓄電池のデメリットの記事で検証しています。
2台が向いている家・1台で足りる家

2台が向いている家
- 東京都内の戸建てで、都の補助とDR実証の上乗せを使える
- 太陽光が大きく、昼に余る電気が多い(売電期間が終わった家など)
- オール電化で、夜や停電時もエアコン・IH・エコキュートを使いたい
1台で足りる・慎重に考えたい家
- DR実証に参加しない(2台目の補助がほとんど増えない)
- 太陽光が小さく、昼に余る電気が少ない
- 置き場所が狭く、2台を横に並べられない
- 売電期間が始まったばかりで、売電単価が高い
契約から補助金の入金まで:支払いのタイミング

- 現地調査・お見積り1〜2週間分電盤・置き場所・既設の太陽光を見て、2台の配線を決めます
- 都の事前申込契約の前受け付けられたことを確かめます
- 契約受付の確認後
- 本現調(工事前の現地確認)契約の後工事に向けて、現地をあらためて確認します
- 工事前のお支払い税込総額の5割
- 設置工事多くは1〜2日2台とBackup Gateway 2を設置し、動作とアプリの連携を確かめます
- 工事後のお支払い残りの5割
- DR実証の契約・交付申請兼実績報告支払いが2回なら、金融機関の証明書も2回分を出します
- 補助金の入金工事完了報告から約半年
出典:えねっとハウス Powerwall 3のご案内ページ(支払い・工事日数)、クール・ネット東京(事前申込・DR実証の契約・よくある質問Q&A。2026年10月29日確認)
入金までの約半年は、税込の総額をいったん立て替える形になります。予算に達すると事前申込の受付が止まるため、資金の準備と申込の時期は契約の前にご相談ください。
えねっとハウスのPowerwall 3と施工事例
えねっとハウスは、テスラ Powerwallの認定施工店です。旧型のPowerwallの時代から設置を手がけてきました。施工保証は10年(損害賠償保険 最大1億円)、設置後30年間の遠隔見守り、メーカー保証は10年(10年後に容量70%以上)です。
都の補助金は、事前申込から交付申請まで、申請書類の作成と手続きを無償で代行しています(2022年10月〜2026年10月で約1,070件。補助金サポートの詳細)。
下の事例はPowerwall 3以外の蓄電池ですが、足立区では19.9kWh、大田区では15kWhの大容量の蓄電池を、クール・ネット東京の補助を使って設置しました(ほかの事例は施工事例の一覧)。
施工事例|千葉県市川市 【千葉県市川市】蓄電池 導入事例- 設備
- 蓄電池11kWh
- 補助金
- 市川市補助金
- 住宅
- 築18年、木造2階建て
- 設備
- 蓄電池19.9kWh
- 補助金
- クールネット東京、給湯省エネ2025
- 住宅
- 築14年、木造2階建て
- 設備
- 太陽光3.52kW/蓄電池15kWh
- 補助金
- クールネット東京
- 住宅
- 築16年、木造3階建て
よくある質問
テスラの蓄電池を2台つけると、費用はいくらですか?
Powerwall 3を2台にすると、東京都の補助金はいくらですか?
2台にするとBackup Gateway(切替の機器)も2台要りますか?
蓄電池を2台設置すると、消防法の届出が必要ですか?
2台の停電時の出力は何kWですか?
Powerwall 3は壁掛けできますか?2台を縦に重ねられますか?
あとから2台目を足すこともできますか?補助は出ますか?
太陽光はどちらのPowerwall 3につなぎますか?
まとめ
Powerwall 3の2台は、容量27kWhで電池とパワコンが2台ずつ、停電時の切替は1か所です。東京都の補助はDR実証に参加して298万円、税抜298万円なら実質負担は消費税分の29.8万円です。DR実証に参加しないと補助は120万円で止まります。置き場所(幅1.2m強・床置き)を先に確かめてください。消防署への届出は2台でも要りません。住所か屋根の図面をLINEで送っていただければ、使える補助金と概算費用をお出しします。製品の詳しい説明はPowerwall 3の総合解説、2台のご提案はPowerwall 3のご案内ページをご覧ください。
出典・参考資料
- テスラ「Powerwall 3 仕様書」(日本語)(2026年10月29日確認)
- テスラ「Powerwall」(2026年10月29日確認)
- テスラ サポート「Powerwallのシステムデザイン」(2026年10月29日確認)
- テスラ サポート「設置プロセス」(2026年10月29日確認)
- テスラ「Powerwall 3 取扱説明書」システム設計(2026年10月29日確認)
- SII「蓄電システム 登録済製品一覧」(令和8年度)(2026年10月29日確認)
- クール・ネット東京「令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業」(助成金申請の手引き・よくある質問Q&A ver.1.2)(2026年10月29日確認)
- 東京都「DR実証ポータル」(2026年10月29日確認)
- 東京消防庁「火災予防条例の一部を改正する条例 制定・改廃の概要」(2026年10月29日確認)
- 東京消防庁「電気設備設置(変更)届出書」(2026年10月29日確認)
- 消防庁「蓄電池設備を複数台接続して設置する場合の取扱いについて(通知)」(2026年10月29日確認)
- 消防庁「改正火災予防条例(例)の運用等について(通知)」(2026年10月29日確認)
- 調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」(2026年2月5日)(2026年10月23日確認)
