- 最終更新
- 2026年10月27日(初回公開 2026年8月27日)
- 情報確認日
- 2026年10月27日時点の公表資料で確認(クール・ネット東京・東京都環境局・SIIの公表資料)
- 執筆・監修
- えねっとハウス(サステナブリッジ合同会社)
この記事の答え
東京都の蓄電池補助(2026年度)は、新しく設置する場合1kWhあたり10万円で、DR実証に参加しないと上限120万円です。DR実証に参加すると10万〜15万円が上乗せされて上限もなくなり、19.9kWhなら最大214万円になります。今ある蓄電池の増設は6万円/kWh(DR不参加は上限72万円)です。
- 工事の契約の前に、都へ「事前申込」が必要です。事前申込の受付は2027年3月31日17時までです
- DR実証に参加するかどうかで、15kWhなら45万円、19.9kWhなら94万円の差が出ます。DRの契約は実績報告の前に結びます
- 国のDR補助金は2026年5月29日に予算に達して終了しました(当初の予定は12月10日まで)。都のDR実証は別の制度で、受付中です
東京都の蓄電池補助金の概要(令和8年度)
正式な事業名は「家庭における蓄電池導入促進事業」です。都の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」の一つで、事業全体の2026年度(令和8年度)予算は約1,012億円です。窓口は(公財)東京都環境公社が運営するクール・ネット東京です。
都内の住宅に、未使用の蓄電池を新しく設置する場合が対象です。新築・既存の区別はなく、単価は同じです。太陽光が設置済みか同時に設置することが条件で、太陽光がない場合は再エネ電力メニューの契約が必要です。
| 区分 | 補助単価 | 上限 | 条件 |
|---|---|---|---|
| 蓄電池の新規設置 | 10万円/kWh | 120万円(DR不参加) | 太陽光が設置済み・同時設置、または再エネ電力メニューの契約 |
| 既存蓄電池の増設 | 6万円/kWh | 72万円(DR不参加) | 太陽光が設置済み |
| DR実証への参加 | +10万円 | — | 実績報告の前にDRの契約を結ぶ(新設・増設とも) |
| エネマネ・IoT機器 | +5万円/台 | — | DR実証への参加に伴って設置する場合 |
出典:クール・ネット東京「令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業」、同「助成金申請の手引き」(2026年10月27日確認)
補助額は「容量×10万円+DR実証10万円+IoT機器の台数×5万円」で計算し、税抜の助成対象経費と比べて小さい方になります。IoT機器が蓄電池のセットに含まれている場合や、機器を付けないDRサービスを使う場合、DRの上乗せは10万円のみです。
太陽光がない家の「再エネ電力メニュー」は、何でもよいわけではありません。都の「エネルギー環境計画書制度」で公表されている電力メニューのうち、再エネ利用率が100%のものに限られます。
都のDR実証と、国のDR補助金の違い
名前が似ているため混同されがちですが、「都のDR実証」と「国のDR補助金」は別の制度です。
- 受付中 都のDR実証(上乗せ)都の蓄電池補助に上乗せされる仕組みです。都に登録されたアグリゲーター(多数の家庭の蓄電池をまとめて制御する事業者)と契約し、実証に参加します。家庭向けの補助は2027年3月31日まで受け付けています。
- 終了 国のDR補助金環境共創イニシアチブ(SII)の「DR家庭用蓄電池事業」(令和7年度補正)で、上限は1申請60万円でした。公募期間は当初2026年3月24日〜12月10日の予定でしたが、2026年5月29日に予算に達して終了し、再開の予定はないとされています。
国の制度について「12月10日まで受付」と書かれた情報がありますが、これは当初の予定期間です。SIIの事業ページでは、2026年10月27日時点も「公募は終了」「再開の予定はない」と掲載されています。2026年度に国のDR補助金を前提にした見積りは、組み直しが必要です。
DR(デマンドレスポンス)は、電力の需給に合わせて蓄電池の充放電を調整する取り組みです。都のDR実証に参加すると、アグリゲーターによる機器の状態監視や遠隔制御が行われ、実施後のアンケートなどにも協力します。

すでに蓄電池を設置している家庭も、登録アグリゲーターのDR実証に参加すると4,000円相当のポイントが受け取れます。必要なIoT機器の導入費も上限5万円まで補助されます。
容量別の補助額早見表(DR参加・不参加の比較)
都の単価と上限から、容量ごとの補助額を計算しました。DRに参加する場合は、IoT機器を付けて15万円が上乗せされるケースで計算しています。
| 容量 | DR不参加 | DR参加 | 差 |
|---|---|---|---|
| 5kWh | 50万円 | 65万円 | 15万円 |
| 7kWh | 70万円 | 85万円 | 15万円 |
| 10kWh | 100万円 | 115万円 | 15万円 |
| 12kWh | 120万円 | 135万円 | 15万円 |
| 15kWh | 120万円(上限) | 165万円 | 45万円 |
| 19.9kWh | 120万円(上限) | 214万円 | 94万円 |
出典:クール・ネット東京「令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業」の単価・上限をもとに、えねっとハウスが計算(2026年10月27日確認)。いずれも税抜の助成対象経費が上限です。IoT機器を付けない場合、DR参加の列は5万円少なくなります
12kWhを超えるなら、DR実証への参加がほぼ前提
DRに参加しない場合、12kWhで上限の120万円に達し、それ以上は容量を増やしても補助は増えません。DR実証に参加すると120万円の上限がかからず、容量どおり1kWhあたり10万円で積み上がります。12kWhまでは差が10万〜15万円ですが、15kWhで45万円、19.9kWhで94万円に広がります。
蓄電池は容量が大きいほど、総額に対する補助額の割合が高くなります。そのため、えねっとハウスでは大容量の蓄電池をご提案する場合、都のDR実証への参加を基本にして試算しています。参加中は遠隔制御などの制約があるため、内容を確認したうえで判断してください。
今ある蓄電池の増設はいくら?
すでに設置している蓄電池に蓄電ユニットを足す場合は、「増設」の区分で1kWhあたり6万円です。DRに参加しない場合は上限72万円(12kWh分)で、DR実証に参加すると新設と同じく10万円(IoT機器を付けるとさらに5万円/台)が上乗せされ、上限もかかりません。
| 増設する容量 | DR不参加 | DR参加(IoT機器あり) |
|---|---|---|
| 4kWh | 24万円 | 39万円 |
| 7kWh | 42万円 | 57万円 |
| 12kWh | 72万円(上限) | 87万円 |
| 15kWh | 72万円(上限) | 105万円 |
出典:クール・ネット東京「令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業」・同「助成金申請の手引き」の単価・上限をもとに、えねっとハウスが計算(2026年10月27日確認)。税抜の助成対象経費が上限です
- 太陽光が設置済みであること新設と違い、再エネ電力メニューの契約では代えられません。
- 増設後の構成が国の登録型番であること増設したユニットを含む機器一式が、SIIの登録パッケージ型番に載っている必要があります。
- メーカー保証が続くこと増設後も安全性に問題がなく、メーカーの保証が適用される状態であることが条件です。
国・都・区市町村の補助金はいくら積み上がる?
2026年10月27日時点で使える主な補助は、「都」と「区市町村」の2つです。区市町村の上乗せは自治体ごとに条件が違います。下の例は、太陽光と蓄電池を同時に入れて、江東区の制度(令和8年度)を当てはめた場合です。
区市町村の補助は、都の対象経費から差し引かれる
都の蓄電池補助の助成対象経費は、「蓄電池の機器費+工事費+IoT機器費+IoT工事費(いずれも税抜)」から、国と他の地方公共団体(区市町村)の補助金を引いた額です。都と区の補助の合計が、税抜の経費を超えないように決まります。
たとえば蓄電池19.9kWhの税抜経費が220万円で、区から20万円を受けると、都の対象経費は200万円です。DR参加で計算した214万円より小さいため、都の補助は200万円になります。大容量でDRに参加する場合は、区の補助を含めて経費が足りているかを見積りで確かめます。
区市町村の補助では、都と条件が違うことがあります。たとえば江東区は、蓄電池が太陽光かエネファームと常時つながっていることを条件にしています。都は再エネ電力メニューの契約でも認めていますが、区では対象にならないことがあります。申請の時期も、着工前・工事後など区市町村ごとに違います。詳しくは江東区の補助金の記事をご覧ください。
モデル試算:太陽光4.5kW(機能性PV)+蓄電池19.9kWh
モデル試算:東京都江東区・既存の木造2階建て(機能性PV・DR実証に参加する場合)
- 設備
- 太陽光4.5kW(機能性PV)+蓄電池19.9kWh(同時に申請)
- 設置費用
- 税抜360万円(税込396万円)と仮定
- 前提
- 都 太陽光12万円×4.5kW=54万円/機能性PV 8万円×4.5kW=36万円(太陽光の補助に加算)/都 蓄電池10万円×19.9kWh=199万円/DR実証15万円/区 太陽光24万円(上限)/区 蓄電池20万円(上限)
- 補助金合計
- 348万円
- 実質負担
- 約48万円(税込)
※設置費用の税抜360万円は計算の説明用に置いた仮の金額で、相場の数値ではありません。実質負担は、税込の設置費用から補助金合計を引いた額です。都・区の補助は税抜の助成対象経費が上限のため、補助が上限いっぱいでも、少なくとも消費税分(この例では36万円)は自己負担になります。区市町村の上乗せがない地域では都の補助のみで304万円になり、同じ設置費用なら実質負担は約92万円です。機能性PVの36万円は、太陽光4.5kWをすべて8万円/kWの区分の製品にした場合の上乗せです(区分と金額)。DRに参加しない場合は、都の蓄電池補助が上限120万円になります。区の補助は都の対象経費から差し引かれるため、この試算は、税抜の経費が蓄電池分で234万円以上(都214万円+区20万円)、太陽光分で114万円以上(都90万円+区24万円)あることが前提です。
太陽光の補助の計算は、東京都の太陽光発電補助金の記事で容量別に説明しています。ハイブリッド型など、太陽光と蓄電池でパワコンを共用する機器は、パワコンの費用を蓄電池の補助の側で申請する決まりです。
リースなど初期費用ゼロのサービスで蓄電池を入れる場合は、都の別の事業(住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業)で、蓄電池は10万円/kWh(上限120万円)です。申請と受け取りは事業者が行い、同じ機器で購入向けの補助と重ねて受けることはできません(太陽光補助金の記事で違いを比較しています)。
蓄電池の補助金、いくら戻るか無料で試算住所か設置場所の図面をLINEで送っていただければ、使える補助金と概算費用をお出しします。DR実証の手続きも含めて、申請書類の作成を無償で代行します
LINEで無料試算マンションや賃貸でも使える?
都の蓄電池補助は、戸建てだけでなく集合住宅も対象です。ただし、誰が申請するかは、機器の持ち主で決まります。
- マンションの共用部分に置く区分所有者全員の共有になる場合は、管理組合(管理者または管理組合法人)が申請者です。
- 分譲マンションの住戸で個人が置くほかに所有者がいる建物に設置する場合、その建物の全ての所有者の承諾が必要とされています。太陽光がなければ再エネ電力メニュー(再エネ利用率100%)の契約も要ります。設置場所や承諾の取り方は、先に管理組合に確認してください。
- 賃貸住宅オーナーが設置し、入居者が電気の契約をする場合も対象です。申請するのは機器を所有するオーナーです。
- リースで設置機器の所有権を持つリース事業者が申請者になります。
申請の流れと注意点
- 現地調査・機種選び検討開始〜設置場所、容量、停電時に使いたい家電を確認し、補助の対象機種から選びます。2026年10月1日以降の事前申込は、国の指定する令和8年度の登録済製品だけが対象です。
- 都へ事前申込契約の前(2027年3月31日17時まで)クール・ネット東京の電子申請で事前申込をし、受付通知が届いてから契約します。事前申込より前に契約すると、原則として対象外です。
- DR実証の契約実績報告の前都に登録されたアグリゲーターと、DR実証への参加契約を結びます。実績報告の受付後に契約すると、上乗せは受けられません。
- 契約・工事事前申込の後支払いは振込・ローン・クレジットカードなど、記録が残る方法にします。現金の受け渡しは対象外です。
- 交付申請兼実績報告事前申込から1年以内領収書や金融機関発行の証明書等をそろえて報告します。期限は「事前申込から1年」か「2029年3月30日」の早い方です。審査のあと、補助金が振り込まれます。
2026年4月1日から6月30日までに契約した工事は、事前申込の前でも対象になる特例があります。2026年3月31日までに契約した工事は対象外です。
よくある失敗と対策
- 10月以降に対象外の機種を選んだ2026年10月1日以降の事前申込では、国の「戸建て住宅・集合住宅のZEH化・省CO2化促進事業」で、SIIの令和8年度登録済製品一覧に載った機器だけが対象です。見積りの機種が一覧に載っているかを確認します。
- DRの契約が実績報告に間に合わなかったDR実証の契約は、交付申請兼実績報告より前に結ぶ必要があります。工事の日程と一緒に、アグリゲーターとの契約時期も決めておきます。
- 還元キャンペーンの分だけ減額されたキャッシュバックや商品券、ポイントの還元は助成対象経費から差し引かれます。契約書の内訳に予定額を書いて提出する決まりです。
- 現金で支払ってしまった2026年度の事前申込分から、実績報告に金融機関発行の証明書等が必須です。現金の受け渡しは対象外です。
- 事前申込から1年が過ぎた事前申込の有効期限は1年で、過ぎると廃止になります。工事が延びそうなときは、事前申込の時期も合わせて決めます。
- 6年以内に取り外した蓄電池は6年、IoT機器は5年の処分制限期間があり、その間に撤去や譲渡をするときは事前に公社の承認が必要です。
- 区市町村の条件を見落とした都は再エネ電力メニューの契約でも認めますが、太陽光との接続を条件にする区市町村があります。区市町村の要綱も合わせて確認します。
受付状況(2026年10月27日時点)
- 受付中 東京都・蓄電池事前申込は2027年3月31日17時まで、交付申請兼実績報告は2026年6月30日から受付中。予算の範囲を超えた日に受付を止め、その日の申請は抽選になります。
- 受付中 東京都・DR実証(家庭)家庭向けの補助は2027年3月31日まで受付。
- 受付中 東京都・太陽光交付申請兼実績報告は事前申込から1年以内(最終は2029年3月30日)。
- 終了 国・DR家庭用蓄電池事業当初の予定は2026年12月10日まででしたが、2026年5月29日に予算到達で終了。再開の予定はないとされています。
えねっとハウスの施工事例
えねっとハウスは、東京都の補助(クール・ネット東京)を使った蓄電池の施工を都内各地で手がけています。補助金申請の書類作成と手続きは無償で代行しており、代行件数は2022年10月から2026年10月までで約1,070件です(補助金サポートの詳細)。下の足立区の事例は19.9kWhの大容量蓄電池です。
施工事例|東京都足立区 【東京都足立区】蓄電池・エコキュート・V2H 導入事例- 設備
- 蓄電池19.9kWh
- 補助金
- クールネット東京、給湯省エネ2025
- 住宅
- 築14年、木造2階建て
- 設備
- 太陽光3.52kW/蓄電池15kWh
- 補助金
- クールネット東京
- 住宅
- 築16年、木造3階建て
- 設備
- 太陽光4.8kW/蓄電池14.9kWh
- 補助金
- クールネット東京
- 住宅
- 築12年、木造2階建て
そのほかの事例は施工事例の一覧、機器の選び方は太陽光・蓄電池のページをご覧ください。
よくある質問
東京都の蓄電池補助金はいくらですか?
補助金で費用を全額まかなえますか?
東京都の蓄電池補助金はいつまで申請できますか?
太陽光がなくても、都の蓄電池補助は使えますか?
マンションでも蓄電池の補助金は使えますか?
すでに蓄電池があります。使える補助はありますか?
国のDR補助金はもう使えませんか?
DR実証に参加すると、蓄電池は自由に使えなくなりますか?
東京都の蓄電池補助金は怪しいですか?
補助金の問い合わせ先はどこですか?
まとめ
東京都の蓄電池補助は1kWhあたり10万円で、DR実証に参加しない場合は上限120万円です。12kWhを超える大容量では、都のDR実証に参加すると容量どおりに補助が積み上がり、19.9kWhなら最大214万円になります。国のDR補助金は5月29日に終了しましたが、都のDR実証は別の制度で受付中です。契約前の事前申込(2027年3月31日17時まで)、10月からの対象機種、DR契約の時期の3点を押さえて進めてください。住所か設置場所の図面をLINEで送っていただければ、使える補助金と概算費用をお出しします。
出典・参考資料
- クール・ネット東京「令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業」(2026年10月27日確認)
- 同「令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業 助成金申請の手引き」(PDF)(2026年10月27日確認)
- クール・ネット東京「家庭における蓄電池導入促進事業」(対象機器の変更のお知らせ)(2026年10月21日確認)
- クール・ネット東京 DR実証(家庭向け)の事業ページ(2026年10月27日確認)
- 東京都 報道発表「家庭の蓄電池等の自動制御で再エネ活用を促進」(2026年2月18日)(2026年10月21日確認)
- 東京都 報道発表 別紙2「令和8年度 助成メニュー」(PDF)(2026年10月21日確認)
- クール・ネット東京「令和8年度 住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業」(2026年10月27日確認)
- 環境共創イニシアチブ(SII)「令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業」事業概要(2026年10月27日確認)
- 江東区「令和8年度【個人住宅用】江東区地球温暖化防止設備導入助成事業」事業のご案内(PDF)(2026年10月21日確認)
